決勝:坂井(銀) フェルプス(金)瀬戸は取れず 瀬戸は200mバタの方が400個人メドレーより世界ランク上
決勝結果
坂井がフェルプスと0.04差で銀メダルをとりました。
瀬戸はメダルはとれませんでした。
レースはフェルプスがずっとトップを譲らないまま泳ぎきりました。
その泳ぎは、圧倒的に大きく、正確なストロークを刻み続けていました。
逆に言えば、今のフェルプスは、そうやって、体力を精一杯効率的に使わない泳ぎきれないと自覚しているのでしょう。
もちろんそれで、金メダルを取れるのは、フェルプスだからこそですが、ラストで若武者、坂井に、ほぼ追いつかれたことがそれを表しています。
泳ぎが圧倒的に綺麗で効率的で、まるでその美しさを極めるような泳ぎでした。フェルプス引退しちゃうかもしれないと思わせられるほどで、有終の美を飾りたいという執念が作り出した美しいストロークにすら見えました。それでもよく見ると、最後の2回くらいのストロークでは急にスピードがおちて、あと数センチで、坂井選手に抜かれ兼ねない状態になっています。彼ほどの選手にして実は、研ぎ澄まされたギリギリの戦いで、中間でもうあと僅かでもエネルギーを多く消費していたら、抜かれていたことになります。 また、セーブしながらも、トップを泳ぎ続けられる、トップ選手の中でも他を明確に上回る泳ぎができているのです。一人だけ、別世界にいる泳ぎの感覚と技術があるのが見ているとわかるのです。
坂井のこれだけのスタースイマーばかりのメンバーの中での銀は素晴らしく、しかも彼はまだ21歳です。この種目に絞ったことも良かったのでしょうね。
瀬戸選手の、「残念な結果に終わりました。」 という言葉と、坂井選手の、これだけわずかな差で負けても「2番でも嬉しいです。」という言葉が対照的でした。
坂井選手は準決勝から、1.98秒タイムを縮めています。準決勝で手を抜いたようにも見えなかったのにそれが出来たように見えました。
選手 | タイム | |||||
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1:53.36
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1:53.40
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1:53.62
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1:54.06
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1:54.82
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1:55.64
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1:56.24
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1:57.04
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準決勝結果
瀬戸選手 坂井選手が決勝進出です。瀬戸選手がインタビューで「体感よりもタイムが悪く、決勝は最初から突っ込んでいくしかない」と話していたのが、気になります。
マイケルフェルプスがある程度本気を出してきました。アメリカの400mフリーリレーメンバーとしても金メダルを手にしていること、
おそらく彼の最後のオリンピック出場となる個人種目であること、彼しかない強い意志で金メダルを狙ってくきます。彼にとって個人種目で一番金を撮りやすいのがこの種目か200m個人メドレーです。
100mはさらに厳しい戦いになるので、フェルプスはこの200m個人メドレーを狙ってくるその片鱗を準決勝のタイムで見せたことになります。
日本人はおそ松くんを思い出ししまう。 ラースロー・シェー 選手も水泳界のビッグネームです。シェー。
北京オリンピックでは200バタフライ、 200個人メドレー、400個人メドレー と3種目で銀メダル。その3種目で金メダルはマイケルフェルプスという
この2人にはレースで競ることがアテネオリンピックでもあります。アテネから数えると12年ごしの因縁です。
ケンデレシ・タマーシュ選手はこの種目だけに絞ってきてます、これだけバタフライ速ければほかの種目も狙えそうなものなのに、
この種目に絞ってきて、準決勝で一位の結果出していることも、強い意志と実力を表わしています。
何が何でも勝ちたいのは瀬戸選手、坂井選手だけじゃなく、わかるのは決勝が他の種目以上に熱いレースになるだろうなということです。
1 |
ケンデレシ・タマーシュ
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2 |
マイケル・フェルプス
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3 |
ラースロー・シェー
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チャド・ルクロ
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4 |
瀬戸大也
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5 |
坂井聖人
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ビクター・ボローマー
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ルイ・クローネン
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選手タイム
予選結果
一位通過のケンデレシ・タマーシュ選手 Kenderesi, Tamasは
今季世界ランク5位で、その5位だったタイムとほぼ同タイムです。
他の選手はまだ全力でないらしいということです。
2位通過ラースロー・シェー Cseh, Laszloは今季世界ランク1位で彼だけ公式に1分52秒代の記録を出しています。
この”シェー”という名前で”おそ松くん”を思い出したりしてしまいます。シェーがそれを知るわけもないのに。
瀬戸が金メダル取るには最大の障壁になるでしょう。
2選手ともハンガリーの選手です。ハンガリーは温泉大国でプールも多くて、水泳が昔から盛んです。
水球、個人メドレー、バタフライは伝統的に強く伝説(それは語り継がれるは)という逸話をもつ選手も何人も出てきました。
マイケルフェルプス Phelps, Michael が5位通過してます。彼ほどの伝説スイマーがおそらく最後のオリンピックをこのまま終わらせるつもりなわけもなく、まだ全力ではないでしょう。
坂井聖人6位通過。
瀬戸大也8位通過。
瀬戸は、400m個人メドレーの予選で早く泳ぎすぎて、決勝で一秒落としているので、ここは慎重になっているハズです。彼もセーブしてます。
今季世界ランク2位なのですから。瀬戸選手も萩野選手もマイケルフェルプスに憧れて水泳をしてきました。そのあこがれと同じレースにでれることを喜ぶと同時に、全然気後れしていません。
ただし、伝説のマイケルフェルプスがこのまま終わる気がないのも間違いありません。
選手 | タイム | |||||
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1:54.73
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1:55.14
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1:55.57
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1:55.64
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1:55.73
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1:55.76
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1:55.77
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1:55.79
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1:55.98
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1:56.01
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1:56.13
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1:56.45
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1:56.46
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1:56.48
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1:56.65
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1:56.72
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予選前情報
瀬戸選手は400m個人メドレーで銅メダルでしたが、それ以上のドラマを見せてくれました。
彼を見ていたら、もっとメダルとってくれっと思わずにはいられません。
それがデータ上も期待できるのがこの200mバタフライです。
瀬戸選手今季の世界ランクも、200m個人メドレーでは3位でしたが、
この200mバタフライは2位です。
もともと、バタフライが得意な瀬戸は、個人メドレーよりこちらのほうが自信もさらに高いと思われます。
さらに、400m個人メドレーの瀬戸選手の泳ぎを見ていて気がついたことがあります。
後半の若干ですが、ペースの遅れを見ていると、400mより200mという距離のほうがあっているはずです。
特に200mバタフライが。
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